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2019.10.26

2019JリーグYBCルヴァンカップ 決勝 

 

その日、埼玉スタジアム2002に集まった48,119人は魂を熱く揺さぶられた。

喜怒哀楽すべての坩堝と化したスタジアムに歓喜の青黒たちが踊った。

 

私もその中の1人だった。

 

【早朝】

平常心のつもりで起床したけど、やっぱりどこかでソワソワしている。

『これから何が起こるのか』

『約10時間後、自分がどんな顔をしているか』

色々な感情を胸にしまって、2年物の青いテープも鞄にしまって、レンタカーで出発。

途中で同乗者2人をピックアップして、いざ埼玉へ。

 

【昼】

思いの外、移動に時間がかかってしまったがスタジアム到着。すでに選手のウォーミングアップが始まっている気配を感じる。

どうも浮き足立っていたのか、財布を車内に忘れてくるという凡ミスを犯して、ほぼ無一文でスタジアム内へ。「モバイルSuicaに慣れすぎて財布なしでも生活できちゃうせいだ!」と謎の責任転嫁。

スタジアム入り口で頂いたルヴァンプライムと、鞄の中にあった小銭(400円)で買った唐揚げが唯一の昼食となった。

 

試合内容については改めて言及する必要もないでしょう。大方の予想通り殴りあいになったとだけ。

コンサドーレの先制

『またか』と思ってしまった自分を震い立たせる

・阿部ちゃんの同点ゴール

遂に!遂に!カップ戦ファイナルでフロンターレが得点を!!

・悠の逆転ゴール

チームが何としても欲しいゴールを決めるのがエースストライカー!!!

コンサドーレの同点ゴール

まだまだここから!もう下を向いている場合じゃない!!

コンサドーレの逆転ゴール

追い付け!追い付けば何かが起こる!!

・悠の同点ゴール

ただひたすらに叫ぶ。

もう1点を!!!もう1点を!!!

 

 

 

……そして、試合はPK戦へ。

 

 

 

【夕方】

たぶん「新井ー!新井ー!新井ー!」と一年分叫んだだろう。

もしかしたら一生分かもしれない。

彼の人生で少し何かがズレていたらプロサッカー選手じゃなかったかもしれない、そんな男の名前を私は感謝と賞賛をもって叫んだ。
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(試合後の彼の写真を撮りそびれるという)

 

新井章太、その人である。

 

場面は変わり、表彰式へ。
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メインスタンドを最後に上がっていくフロンターレの選手を2年前から見たかった!


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カップを受けとる我らがキャプテン

 

こうして、川崎フロンターレは『2019JリーグYBCルヴァンカップ 』というタイトルを持ち帰る事ができた。


【夜】
首都高を淡々と川崎へ向けて走行し、無事にレンタカー返却。

まだ身体の中にはスタジアムの余熱が残っている。

なんという試合を見たのか、これ以上の熱をサッカーの試合で感じる事はあるのか、少し不安にもなる。一種の燃え尽き症候群のような。

でも、間違いなく次の週末もスタジアムに行く。あの熱は再現性の高い熱だ。特に川崎フロンターレなら。

 

だから、私は求める。

あの熱を超える試合をこれからも求める。



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【別】

応援に勝った負けたはあるのでしょうか?

強いて言うなら、選手に届かなかったら負け。少しでも選手の力になったのなら勝ち。

私はそう思います。

そういう意味で言えば、この試合は両サポーターとも勝ちだと思います。