腕の良い仕立て屋さん

プロスポーツクラブを作る作業は、シャツの仕立てと似ていると思っています。

シャツのデザインを決める=どんなチームにするか決める
シャツの生地を仕入れる=選手やスタッフを入れる
生地を裁断し縫い合わせる=目指すチームになるため練習を行う

J1クラブであれば、工業製品としてのシャツを作る事には、どこも問題ないと考えています。
では、何故なかなか勝てないチームが出てくるか?

シャツ自体が出来ても、着させないといけません。
その『着る』という作業が『試合』なんだと思います。
袖に腕を通し、ボタンをかける。
このボタンを掛け違えると、どんなに素晴らしいシャツもまったくの駄作になります。

鬼木監督が指揮官として優秀なのは、掛け違えないように慎重に準備を進めること。仮に掛け違えたとしても、そこから掛け直すのが上手いこと。
そこが勝ち点0を1にした、勝ち点1を3にした要因かと。

今シーズン、どのクラブも仕立ての良いシャツを作ってくると思います。
フロンターレがそれを更に上回る製品を作れるか、作り上げたシャツを格好良く着こなせるか。
とても楽しみです。